VITO ButtonMapper

VITO ButtonMapper

VITO ButtonMapper

アプリケーションボタンおよびボイスレコーダボタンに,長押しによるソフトウェア割り付けを可能にしてくれるソフトです。

本ソフトを利用することによって,OS標準の機能と合わせて1つのボタンに対して2種類のソフトウェアを割りつけることができるようになるわけです。
同種のソフトとしては「BtnPlus」(フリーウェア)が有名でしょう。

そちらに比べるとボタンの2度押しにアプリケーションを割り付けできない点がやや見劣りする上,ユーティリティ系としては高めの価格設定が難点といえそうです。

しかし本ソフトには,アプリケーションごとに異なったボタン割り付けをおこなえるという欠点を補って余りある強力な機能が搭載されているのは見逃せません。
# オールドユーザなら「TTPalmKey」ライクにと書けば分かりやすいでしょうか(笑)
# 画面の上の方にあるドロップダウンリストでアプリケーションを選択します。

たとえば,フォアグラウンドに「Pocket Word」がある場合にはアプリケーションボタン1にはSIP(入力パネル)の展開を割りつけ,「WindowsMediaPlayer(以下WMP)」ならバックライト設定を割りつけるといったことが実現できるわけですね。

また割り付け可能な項目には(上記の例にもでているように)スタートメニュー登録されたソフト以外にも,標準のボタン設定同様に各種機能が割り付け可能になっているのですが,「Backlight Setting」「Display ON/OFF」「Memory Setting」「Power Setting」「Stylus Tap emulation」「Through」という標準にはない機能も用意されているのは嬉しいところでしょう。
# 「Through」と「None」の違いが私にはよく分かりませんが(^^;

特に面白いのは「Stylus Tap emulation」でしょうか。
事前に「スタイラスでタップしたい場所」を指定(設定ダイアログをタップ位置にドラッグしてダイアログのStartボタンをタップ)しておくことで,画面タップをエミュレートすることができます。
従来であればボタンに割り付けできなかった動作を(しかもソフトごとに)割りつけることができるので,工夫次第ではさまざまな活用が可能です。

その他の特徴としては,本ソフトはスタートメニュー→設定から設定可能なコントロールアプレットになっており,OS標準のボタン設定とほぼ同等のインターフェースで各種設定をおこなえる点をあげることができるでしょう。
# 割りつけるActions(起動ソフト指定)のフォーカス位置の挙動と,Setボタンを押さないと設定が変更されない点はやや異なりますが…

タスクトレイ領域などにアイコンが常駐しない点もスマートですね。

長押しの間隔が(約1秒?)固定になっており,設定を試行錯誤しなくとも確実な動作が見込める点も使いやすさに貢献していると思います。

ただ,長押し時にソフトが起動するタイミングがボタンから指を離した時点なので,その点は「BtnPlus」やhp jornada568の標準機能に比べ直感的でないのは残念なところでしょうか。

また標準のボタン設定と異なり(Pocket PC 2000の頃のように),ボタンに割りつけたアプリケーションがスタートメニューの実行履歴に入ってしまう点も好みが分かれるかもしれません。

余談

ゲームなどでは問題ないのですが,WMPでは(WMP側が)アプリケーション(とボイスレコーダ)ボタンをハンドリングできないらしく,ボタンによるプレイヤーの制御が行えません。

が,WMP時は特定のボタンに「Display ON/OFF」を割り付け,その他の制御はナビゲーションボタン(上下左右カーソル&決定)に他の機能を割りつけるなりして代用できるでしょう。
# 私の場合iPAQ H3970で利用していますが,hp jornada568風に常時「Display ON/OFF」をボタン割り付けし,ボイスレコーダボタンに「Scroll Down」,同長押しに「Scroll Up」を割り付けしています(+WMP側は上下カーソルにボリュームコントロールを設定)。