GEOMETRIC SPACE 雑記帳


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はじめに

本ページは,私,霧島が怠惰な日々の中で気付いたり,感じたことを筆にまかせて『垂れ流す』ページです。
雑記帳過去ログより抜粋)

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2006/12/26 [Tue]

[PC] やっぱりThinkPad?/Z61p雑感(1)

IBMからLenovoへのPC事業の売却を機会に,今後は国内PCメーカを応援する予定〜とかつて書き,実際「FMV-BIBLO LOOX P70TN」を購入してみたりもしたのですが,結局はThinkPadに戻ってくることになってしまいました(^^;

もともと,富士通は落下や破損に対する延長(拡張)保証やパーツ販売,メンテナンスマニュアルの配布などがなく,さらにHDDの換装を行うとマシン全体の保証が失効する※など,仕事マシンにも使うメインマシンを選ぶには不適なメーカーではあったのですが……。そういった保証/運用周りを別にして,道具としての使いやすさの面だけを見た場合でも「ThinkPadを離れられないな」と痛感してしまったのでした(苦笑)

※ IBM(Lenovoマシンの保守契約はIBMが担当)の場合,失効するのはユーザが交換した箇所のみ。

誤解の無いように書いておきますが,LOOX Pは非常に魅力的なよいマシンだと思います。が,今までThinkPadで当たり前のように利用してきた機能が使えなかったり,細かな挙動が異なっていたりと不便に感じられる箇所がかなりありました。しかしこれは単に私がThinkPadの環境に慣れきっていたからであって,ThinkPadにFMVが機能面で劣っているとかそういう話ではありません。もちろんLOOX Pの方が使いやすいと感じる部分もあります(個性的なマシンですからねぇ)。けれど,人間地味な作業をする場合,新しい機能や使い勝手に感動するよりも,今まで当たり前に使っていたことができなくなることに不満を感じる場合の方が多いわけでして……。

……と,日の目を見ないまま終わりそうなLOOX Pの雑感記事に懲りて,今回は軽く流そうと思っていたのに,早速雲行きが怪しくなってまいりました(苦笑) というわけで,「ThinkPadの便利なところ」に関しては,簡単に箇条書き程度でとどめておきます。

・Fn+PageUpでキーボードライトが点灯できる
文章を打つ分には,暗がりでも別に困らないのですが,アプリを起動するのにあらかじめ設定しておいたキーボードショートカットを入力する場合など,ホームポジションから指を離す用途で困る。というかPC立ち上げ直後にホームポジションを探すのが面倒(^^;
# 液晶バックライトで代用しようにも,LOOX Pの場合画面が小さいので,液晶パネルを利用位置まで開いてしまうとキーボードを照らせないという……(苦笑)

・ファンクションキーが4個単位で分離している
キーボードサイズの問題でしょうが,LOOX PではF4とF5,F8とF9の間にセパレータが入っていないため,Alt+F4でアプリ終了しようとしたら入力をミスってしょんぼりとか。

・Fn+F3で画面を即消せる
ケチケチな人なので,こまめに消灯したい。ちなみに電源のプロファイルもこれで切り換え可能。

・Fn+F4でサスペンドできる/Fn+F12で休止できる
LOOX Pには電源ボタン以外にサスペンドキーがないので,サスペンドと休止と電源オフを使い分けたいときにやや不便。

・Fn+F5で無線を個別にON/OFFできる
LOOX PにもZ61pにも無線をON/OFFする専用のスライドスイッチがありますが,無線LANだけとかBluetoothだけON/OFFしたい時などに不便。一応,LOOX Pもそれぞれ専用のユーティリティから切り換えられるものの一括管理できないし,スライドスイッチでONにするとBluetoothと無線LANが必ずセットでONになるのが困る。BluetoothをOFFの状態でスライドスイッチをOFFにしたら,次にONにしたときにBlutoothの状態はOFFのまま維持して欲しい。Z61pは維持できます。ついでにLOOX Pは再起動するとBluetoothがONになるのも困りもの。

・Fn+F7で各種画面設定を切り替えで切る
各種マルチモニタ環境など画面設定周りのプロファイルを作っておいて,キーボードから呼び出して素早く設定変更が可能。LOOX Pにも似たツールはあるものの,キーボードショートカットが用意されていない。のに起動後のツールの操作(プロファイル選択)はキーボードが主体でマウスが使いづらい(苦笑)

追記:LOOX Pの場合も,Ctrl+Alt+Dで呼び出せることに気づきました(^^;

・Fn+F9でデバイスの取り外しができる
タスクトレイのハードウェアの安全な取り外しをいちいちクリックせずに,キーボードからデバイスの取り外しが可能。複数のデバイスを一括で取り外すことも可能。

・Fn+Spaceで画面を拡大できる
簡易解像度切り換え機能。画面解像度変更時にはウィンドウが自動でフルスクリーン表示になるため,切り替え後の解像度サイズでウィンドウがリサイズされてしまうのを防げる。高解像度液晶利用時には便利な機能。

・キーボードのレイアウトが違う
EscとCtrl/Fnの位置,PageUpとPageDown,HomeとEndの独立とかその辺。

・BIOSパスワードを指紋認証で置き換えられる
ThinkPadはOSのパスワード以外にも,BIOSパスワードや起動パスワード,HDDパスワードを指紋認証で置き換えられますが,LOOX Pはできません。

・液晶を閉じた状態で電源状態が確認できる
液晶を開いていても閉じていても,給電状況とバッテリ状況,サスペンド状況が確認できます。LOOX Pの場合給電状況しか確認できないため,液晶を閉じた際に本当にサスペンドしたか確認するにはビープ音に頼るしか方法がありません。

・赤外線ポートがついている
未だにちゃんとついてます。いざというときに便利……かも。現在のメインPDA W-ZERO3[es]には赤外線ポートがついてませんけど(^^;

・ポートリプリケータ類が利用できる
もともと企業向けモデルから派生したLOOX Pも利用できますが,できないノートPCも多いので一応。最近のノートPCはコネクタ類が背面ではなく横面についていることが多く,着脱の手間以外にケーブル類をすべて後ろに回せるという利点も。

・ドック経由でDVI出力が利用できる
「ThinkPad アドバンスド・ドック」「ThinkPad アドバンスド・ミニ・ドック」経由でDVI-D出力が利用できます。デジタルデバイスの液晶モニタにアナログで入力するという行為に耐えられない人なので,メインマシンには必須の機能です(苦笑)
# というか,よほどアナログの出力品質がよくないと,UXGA以上の解像度で液晶モニタへのアナログ入力は実用的じゃない気が。

・TrackPointの操作性がよい
LOOX Pにもスティック状のポインティングデバイス(ドライバから推測するにアルプス製)がついていますが,細かい操作などで思った場所にピタっと動かせないことが多くストレスが溜まります。この辺りのチューニングの優秀さはさすが(本家?)といったところでしょうか。

・HDDの換装が簡単
メンテ時やOSインストール時に便利です。内蔵HDDとは別にベイドライブを光学ドライブから2nd HDDに換装できるのも応用範囲が広がって助かります。

・システムのバックアップをWindows上で取れる
LOOX Pの場合,専用バックアップツールはWindows上で動作しないため,再起動が必要です。ついでに差分バックアップではなく,毎回丸ごとバックアップされるとか,Cドライブの内容をDドライブにバックアップすることしかできないなど,不便な箇所がてんこ盛り。運用次第では却って便利に使えたりもしますが(^^;ThinkPadは逆に1パーティション構成しか考慮されていないのが不便かも。私は困りませんが。

・電源設定を簡単に切り換え可能
LOOX Pが例外な気がしますが,CPU速度をWindows上で変更することができないっぽい。その代わりPCカードスロットや内蔵モデムなどの各種デバイスを一括してON/OFFできるのは便利かも?電源状態と連動しないのはイマイチですが……。ThinkPadの場合,CPU速度やサスペンド/休止タイマー,画面/HDD OFFタイマーのプロファイルによる切り換え,バックライト輝度と画面のリフレッシュ周波数のタイマーやバッテリの充電条件(50%を下回ったら90%まで充電するなどの任意指定)の設定が可能。しかしデバイスの停止は個別にかつ電源状態とは関係なし(ポートリプリケータの有無とは連動)にしか設定できないのはちょっと残念。

・ドライバの自動更新が可能
簡単操作で各種ドライバ類を一括更新できて便利。これはLOOX Pにもちゃんとありました。Z61pでは従来の「ThinkPad導入支援」以外にも自動更新チェック利用可能な「System Update」が追加されていますが,連携が怪しい気が……。

……結局,全然簡単じゃないような……つか,項目数多すぎ(苦笑) 長くなってしまいそうなので,続きを書くかは未定です(^^;

[PC] FMV-BIBLO LOOX P70TN雑感

せっかくなので,件の日の目を見なかったLOOX Pの雑感記事を執筆当時のまま掲載しときます。 こちらも続きを書くかは未定……というか,以下の文章中に既に当時とは感想が異なる箇所もあったりして(^^;
# 実はこの雑感記事はLOOX Pのキーボードに慣れるために,電車の中で往復2時間程かけて入力したものだったり。結構テキトーな内容かも。

スタート。

発注をかけていた「FMV-BIBLO LOOX P70TN」が先週の5日到着しました。

LOOX Pシリーズは、8インチクラスのワイド液晶を搭載したミニノートクラスのタブレットPCで、クラムシェル型のノートPCスタイルと(ピュア)タブレット型のタブレットPCスタイルを切り換えて利用できる、コンバーチブルタイプの製品です。 PDAユーザ的にいえば,でかいリナザウ(Cシリーズ)といえばイメージしやすいでしょうか。

コンバーチブル型のタブレットPCは重量2kg前後のマシンが中心でしたが、本シリーズは重量997gと通常のミニノートに匹敵する小型軽量モデルとなっているのが最大の特徴です。

LOOX P70Tは個人向けモデルとしては3台目に当たり、初のフルモデルチェンジによって、CPUなどのプラットフォーム変更や液晶の高解像度化、Bluetoothの搭載など、大幅な機能強化が図られています。

私が購入したのは、メーカ直販の「富士通WEB MART」で販売されているカスタマイズモデルで型番末尾にN(ワンセグ無しのN?)が付くモデルです。 BTOメニューによりメモリを標準の512MBから最大容量の1GBに、HDDを標準の30GBから80GBに、バッテリを内蔵バッテリパック(L)にそれぞれ拡張し、オプションの内蔵ワンセグチューナーは無し、電話サポートを初回有料とすることで2万円ほど節約してみました。
# さらに製品購入後アンケートの回答が必要なモニターキャンペーンで15%オフ、メモリ増設キャンペーンでメモリ増設半額という、各キャンペーンを利用しての購入です。

詳しいスペックは公式サイト(http://www.fmworld.net/product/hard/pcpm0608/biblo_loox/lp/)を見てもらうとして、モバイルユーザ的にポイントになりそうな箇所を列挙すると……。

・CPU Core Solo 超低電圧版U1400(1.20GHz)
・ビデオ 945GMS Expressオンボード
・RAM 512MB(最大1GB 増設時は交換)
・HDD 30GB(BTOで最大80GB)
・本体サイズ W232×D167×H34.5mm(内蔵バッテリパック(L)時はD186mm)
・重量 997g(内蔵バッテリパック(L)時は1167g)
・バッテリ駆動時間 約4.4時間(内蔵バッテリパック(L)時は約9.3時間)
・8.9型ワイド液晶(LEDバックライト付『半透過型』・タッチパネル式 1280*768)
・スティック型ポインティングデバイス搭載
・指紋センサー搭載
・Bluetooth搭載(2.0+EDR準拠)
・無線LAN搭載(a/b/g)
・ギガビットEther搭載
・ワンセグチューナー内蔵(モデルによる)
・PCカードスロット搭載(TypeI/II*1)
・SDカードスロット搭載(SDHC未対応)
・HDDプロテクション搭載
・ポートリプリケータ対応(別売)
・コンバーチブル型タブレットPC
・LCD天板全面加圧試験200kgfクリア

こんな感じで、モバイルユーザの妄想……もとい夢が実現したかのような充実した内容となっています。

このようにスペック上はスキ無しともいえるモデルなわけですが、実際の仕上がりはどうなっているのでしょうか。 以下簡単ながら数日間利用した感想をツラツラと書きつらねて見たいと思います……って、導入部、長っ!本文より長いんじゃ……。

まずは本機をタブレットPCたらしめているところの、液晶画面から。

ワンセグチューナーを搭載し動画の見栄えを気にしたのか、前モデルから一転。 グレアタイプのいわゆるツルテカ液晶になっています。 しかも最近のグレア液晶と違い、映り込み対策を全く行っていない印象です。 PDAユーザー向けに表現するなら、まさに「オーバーレイブリリアント」を貼ったかのような画面といっていいかと。

おかげで室内外問わず周囲の光源が映り込んでしまい、テキスト処理には少々使いづらいです。 標準で液晶プロテクションシートを貼ると、映り込みを抑制できる……のはいいのですが、シート自体の品質が低いため、光が分散されてしまい画面の粒子が荒くギラついた感じになってしまいます。 貼った状態と貼らない状態のどちらが見やすいのか?と聞かれてしまうと、答に窮してしまいますが、表示が美しい分だけ貼らない方がマシ。なのではないかと。 ちなみにこのシートシリコンによる吸着タイプではなく、シートの4辺に両面テープが貼ってあるというノートPC用としてはかなりローテクなシロモノだったり。

液晶の表示品質に関しては、WXGA(1280*768)と高精細なこともあり、非常に美しく発色も良好です。 若干暗めという評価もあるようですが、私の場合、液晶輝度8段階の3〜4で十分明るく、不満は全く感じませんでした。
# まぁ、液晶表示品質では評価の低いThinkPadユーザですからねぇ。 メインのT43はIPSなFlexView液晶なので、言うほど悪くないはずですが……。

次に8.9型WXGAとドットピッチが細かい点ですが、タブレットスタイルはもちろん、ノートPCスタイルで利用する場合でも、膝の上にPCバックを置いて(後述しますが底面が熱いため)その上で使う分には、視力の弱りつつある(?)私でも、何ら問題なく利用することができます。 といいますか、普段15型SXGA+(1400*1050)液晶を利用している身としてはXGAでは画面が狭すぎて本格的な作業をする気にはなれなくなりつつあるので、WXGA対応は非常に助かります。 デフォルトの文字サイズ(12ポイント)で、横80桁(全角40桁)の状態で、2面横に並べて利用できるのは便利です。
# といいつつ,私の場合行番号を表示しているので、ちょっとだけオーバーラップしてしまいますが、実用上は問題ありません。

本液晶は半透過型ということで、屋外での利用もバッチリ……というか、むしろ直射日光歓迎といった感じです。 テキスト編集用途であれば直射日光を積極的に利用することで快適に作業を行うことができました。 本機の液晶画面は前モデルやリナザウなどと異なり、液晶中央下の回転軸を利用し、左右どちらからでも180度回転させることができるため、上手く外光を取り込めるよう画面位置をかなり自由に調整できるのも結構便利だったりします。

ただし、半透過型の宿命として屋外の日陰など、バックライトは役に立たないが、外光を利用するにはちょっと暗いという場所は少し苦手な印象。 とはいえ、通常の液晶と異なり文字が読めないということはありませんでした。 ちなみに本機にはバックライトボタンがあり、バックライトを任意に消灯できるので、蛍光灯を点けた室内や夜の電車内でバックライトを切ってみたりもしましたが、さすがにうっすらと文字が確認できる程度で、十分な視認性を得ることはできませんでした。

液晶の表示に関してはこのくらいにてし、次はタッチパネルに関してです。 2ちゃんのLOOX Pのスレッドでは感度が悪く使い物にならないと酷評されていますが……実際感度が低くタブレットPCとして快適に操作できるとは言い難い出来です。 文字を書く場合、筆圧をかけることを意識しつつ文字をかかないと、まともに文字が書けません。 これまたPDAユーザー向けに言うと「Axim X50v」のタッチパネルのようなデキ。 タブレットPCとしてバリバリ活用したいという人は、実際に店頭で書き味を確認してみる必要が……あるんですが、秋葉原のソフマップを始め、店頭デモ機の多くは盗難防止用ブザー(のコード。名称不明)が液晶裏やパームレストなどに貼り付けられていて、まともにタブレットモードに変形させられないことが多いのは困ったもんです。

ちなみに本機はタブレットPCながら、PDAでおなじみの感圧式のタッチパネルを採用しているため、スタイラスを使わず、指タップによる操作もOKなので、タブレットモードでWebブラウズ中に、ちょっとリンクを辿る場合など、便利に利用できます。
# もちろん文字を書く際に、手のひらを画面に接触させていても、誤認識するようなことはありません。 この辺りの感度の調整が難しいのでしょう……といいつつ、前モデルでは感度に問題はなかったという話ですから、高解像度化の影響なの「かも」知れませんね。

続けて、ユーザインターフェース周りに話題を移します。 まず、物書き商売には最も重要なキーボードから。 筐体サイズからくるキーピッチやキーストロークの制限はやはり厳しいものがありますが、ミニノートPCのキーボードとしては疲れない程度にクリック感があり、配列も右1列(\[]と^)が不等ピッチになっていることを除けば、サブノート以下のクラスとしてはごく普通の配列なので、快適に利用することができます。

PageUp/Down/Home/Endは独立しておらず、Fnキーとカーソルキーの組み合わせになりますが、カーソルキーが1段下がっており、↑の左右に空きスペースがあるので、ミスタッチしにくく使いやすいです。

もっともThinkPadを使い慣れた身としては、キーボード左下のキーがFnキーではなくCtrlキー(FnとCtrlが逆)なため、コピーをしようとしてFn+Cになってしまい、選択範囲がCで上書きされて、慌ててCtrl+Zを押す(最悪これもミスする……)ハメに陥りがちな点と、半角/全角の上がF1ではなくEscなおかげで、ファイル名を変更しようとしてF2をタイプしたつもりがF1を押してしまい、ヘルプを開くためにHDDをゴリゴリアクセスし始めたり、ファンクションキーが4つ単位で区切られていないので、アプリを終了しようとして、(以降未執筆)


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